古民家再生リフォームでこれだけは知っておきたい基本情報 - 古民家再生 丹保建設 富山県南砺市 金沢市

古民家再生リフォームでこれだけは知っておきたい基本情報

古民家再生リフォームでこれだけは知っておきたい基本情報

2024.03.05

実家の古民家を相続で譲り受けたり田舎へ移住のために古民家の購入を検討している皆様にとって、古民家のリフォーム・リノベーションは避けて通れない問題です。
日本では古民家を含めた空き家の増加を解消するために国や自治体が補助金や助成金、減税の制度を実施していることもあり、古き良きものを大切にする考えやレトロ好きな若者が、あえて新築で家を建てるよりも古民家を購入し、住まいや店舗、ビジネスを行う場所として古民家再生に取り組む動きが増えてきました。
そこで今回の記事では、古民家のリフォームに関する方法、メリット・デメリット、費用の相場、失敗しないためのポイント、DIY等、古民家再生に関連する必要な情報を解説してまいります。
どうぞ最後までご覧いただき、古民家再生を検討する皆様に役立ちますと幸いです。

古民家リフォームには2種類の方法がある

古民家をリフォームには大きく分けて建て替える方法と再生させる方法の2種類があります。
建て替えとはその名の通り、古民家を取り壊し新しく家を建てる方法です。
古民家で使われている古い柱や梁が劣化して再利用が難しい場合、リフォーム会社から改築を勧められることがあります。
また、再生するつもりで解体してみたら思った以上に老朽化が進んでおり、建て替えに変更せざるを得ないケースというのも少なくありません。
もう一つは古民家を再生する方法です。
古民家再生とひと言で言っても、機能や内装、外装、設備等を部分的にリフォームする場合もあれば、建物全体をリノベーションし再生させる場合もあります。
建物の状態やお客様の理想のイメージによって施工する内容や範囲は変わります。
初めて古民家をリフォームする人にとっては、何を、どこをリフォームし再生すれば良いか分からないかと思います。
次に古民家再生におけるリフォームのメリットとデメリットを以下紹介しますので、リフォームする箇所の参考にしていただければと思います。

古民家再生リフォームのメリット

古民家をリフォームするメリットとしては、長い年数を経て歴史や伝統、文化を蓄積した昔ながらの日本家屋を保存し、当時の高い建築技術と今では貴重な価値の高い木材や部材、古民家ならではの雰囲気を未来につなぐことが出来ること、古民家は自然素材で造られているため体に優しいこと、既存の建材や建具などを残しそのまま再利用できれば新築で家を建てるよりもコストを抑えることができること、固定資産税や住宅ローンなど税金が軽減されたり、空き家をリノベーションすることで国や自治体が設けるさまざまな補助金や助成金の制度を利用できること等があります。
古民家には大きな土間があるものが多くリフォームの際に無くしてしまう方も多いのですが、広いスペースはベビーカーや自転車、趣味の道具などの置き場所や作業場所としても活用できるため残すこともおすすめです。

古民家再生リフォームのデメリット

古民家のリフォームにはデメリットもいくつか考えられます。
まず、先述したように再生をしようとしても構造や基礎部分の劣化が酷かったり、シロアリによる被害で建材の再利用ができず、結局再生ではなく建て替えをしなければならなくなる可能性があること。
そうすると新築と同じ事になりますので費用も古民家再生と比較して高額になります。
また、リフォームを専門とするプロの業者に依頼をしても、古民家のリフォームに関する知識や実績が豊富な会社でないと理想通りの仕上がりにはならない可能性が高いため、古民家リフォームの施工を多く取り扱っているリフォーム会社を見つけないといけません。
古民家は現代の住宅とは違い省エネや耐震や断熱といった性能が劣るため、リノベーションの際に構造や断熱材の補強を考慮しなければならず、余裕をもった予算のプランを立てておかないとオーバーしてしまう可能性があることや、古民家の魅力である広い空間や大きな部屋の間取り、高い天井をそのまま活かしたは良いが夏は風通しが良いものの冬の寒さが厳しく空調が効きにくく電気代が高額になってしまうこと等、費用の面でも大きなデメリットとなるケースがあります。

古民家再生リフォームにかかる費用はどれくらい?

古民家リフォームにかかる費用は、工事の規模と内容によって大きく変わります。
希望のデザインに合った施工はもちろんですが、古民家の場合、「リフォームしなければならない箇所」があるということも忘れないようにしなくてはなりません。
まず、古民家再生で人気のリフォーム箇所は外壁や内装、間取り、玄関、庭です。
そしてリフォームをしなければならない箇所は耐震性、断熱性といった機能面とトイレ、キッチン、浴室、洗面所などの水回りの設備です。
古民家は現在の耐震基準に準じていないため地震の多い日本で安心・安全に暮らすためには必須の施工になります。水回りに関しても最新のものに交換することで建物は古くても快適な暮らしを実現できます。
また、同居の家族に小さなお子さんや高齢の方がいたり、これからを見据えて段差を無くしたバリアフリーや古民家の特徴でもある急な階段の改修などの対策を事前にとっておくことも必要でしょう。
これらを踏まえた上で、一般的な古民家再生のリフォームにかかる費用の相場は1,500万円~2,000万円程度が目安になります。
ただこれはあくまで目安であり、上記で説明したように工事に手をつけてから分かることや追加で工事が必要となるケースも多々あるため、余裕を持って予算を考えておくことをおすすめします。

古民家「風」リノベーションも人気

古民家を再生して住みたいけれど、さまざまな理由によりマンションで暮らしている人もいます。
戸建ての家をあえて古民家風にリノベーションすることはよくありますが、マンションでも可能なのでしょうか?
答えは「イエス」です。集合住宅ですのでもちろん古民家の外観を造ることは出来ませんし賃貸では自分の判断で工事をすることは出来ませんが、リノベーションが可能な物件であれば室内の内装を工夫することで古民家風にリフォームすることは可能です。
例えばリビングとそこに繋がる部屋の壁やドアを撤去して古道具屋さん等で古民家で使用されているような建具を用いたり、壁紙や床、天井を木目調や自然な素材を感じるクロスに張り替える、フローリングを和室に変更する、柱や梁を飾りとして設置する等を行います。
インテリアに関しても古民家を意識したものを選びましょう。

古民家再生リフォームを失敗しないための注意点

古民家再生リフォームには大きなお金と時間がかかりますので、絶対に成功させたいですよね。
そのためには物件探しの時点から気を付けなくてはなりません。
まず住みたいエリアや地域を決めて、現地の不動産会社を中心に探すことから始めましょう。その際、どのような家にしたいのかリフォーム後のイメージを明確化しておくと良いです。
リフォームを依頼する施工会社選びについては、契約をする前の事前調査の段階で複数の業者から見積もりを取ります。
担当者とのやり取りの中で要望や相談を丁寧に聞いてくれるか、最適な提案をしてくれるかといった対応の方法もしっかりと見ることも重要です。
また、見積もりを請求する時に施工後のアフターフォローの有無も確認することを忘れないようにしましょう。
古民家のリフォームに関する経験が豊富で、実際に施工した事例を多く持つ会社を選択することも大切です。
リフォームの計画を立てる際には、施工会社から施工の実例を写真で見せてもらったりしながらテーマを決め、予算の範囲内でどの程度のリフォームが可能なのか相談して決めていきます。
また、リノベーションが完成し実際に古民家での生活がスタートした後に庭の手入れや梁にたまった埃の掃除、古民家ならではの隙間風や収納の少なさ等、新しい問題に直面することもあります。
外構を含めた工事やメンテナンスに関する負担も無理がないか注意しながらリフォームを進めていきましょう。

古民家再生リフォームのDIYは可能?

古民家は購入する時の価格は安く抑えることが出来ても、必要なリノベーションを行っていくと結局かなり高額になってしまうことがよくあります。
そこで出来るだけ低予算でリフォームするために、DIIYを取り入れる方も増えています。
ただし、電気や水道、ガスに関連する工事と高所など危険が伴う作業については自分で行うことは出来ず専門の業者に依頼しなければなりません。
壁紙や床の張り替えや塗装、木材の加工など、自分たちで出来る範囲の作業を数年かけて行っている人たちもおり、そうすることで1000万円を下回る費用までコストを抑えることも不可能ではありません。
また、自分たちのペースでとことん仕上がりにこだわり作り上げていくことが出来る点もメリットです。
安全に十分注意し、不明なことは工務店などに相談して知恵を借りながら進めていきましょう。

まとめ

古民家を含めた空き家の増加は全国で問題となっており、古民家をリフォームして再生する取り組みは社会貢献にもつながります。
また、日本の歴史や伝統を守り日本の良さを伝えるためにも、古民家再生は今後どんどん広がってほしいですよね。
古民家には現代の建物にはない癒しや落ち着きを与える独特な雰囲気があり、自然素材で体に優しいといったメリットがある反面、機能面やリフォームを行える業者や限られる等のデメリットもあります。
古民家再生を成功させるためにも、物件探しの段階から慎重に計画し、信頼できるリフォーム会社と予算内に収まるようよく相談して設計を進めましょう。
コストを抑えるために、出来る範囲でのDIYを取り入れることもおすすめです。