一軒家に住むなら新築よりもリノベーションがおすすめの理由とは
一軒家に住むなら新築よりもリノベーションがおすすめの理由とは
2024.05.07
「現在は賃貸住まいだけど、いずれは広々とした一軒家に住みたい!」
近年、新築で家を建てるよりも中古の一軒家を安く購入しリノベーション、リフォームをする人が増えています。
しかしリノベーションをするからといってどんな物件を選んでも同じというわけではありません。
そこで今回の記事では、中古の一軒家をリノベーションすることのメリットやリノベーションに適した戸建を選ぶ際のポイント、注意点について解説してまいります。
どうぞ最後までご覧いただき、一戸建てのリノベを予定している皆様の参考になればと思います。
中古の一軒家をリノベーションするメリットとは
新築の建売住宅や注文住宅と比較して、戸建てのリノベーションを行うメリットは何でしょうか?
費用が抑えられる
一軒家をリノベーションすることの最も大きなメリットは、やはり購入費用が安いという点でしょう。
特に最近は注文住宅の建築費用が毎年値上がりしているため、尚更中古住宅の需要が高まっているのです。
日本では中古の建物の価値はすぐになくなるため、既存の家を購入する際の代金はほぼ土地代になり、新築で家を建てるよりも平均して約1,000万円程度安く購入できると言われています。
自分好みにできる
家を購入する時というのは価格やエリア、建物のデザイン等さまざまな条件を考慮して探さなくてはなりません。
しかし、もちろん内容にもよりますが希望の条件を満たした新築の戸建てや土地を見つけるのは数が少なく難しい現状にある人が多いかと思います。
そんな中、中古物件を購入してリノベーションをすることを選択肢に入れることで選択肢が広がり、希望の条件を満たしながら更に外観や内装、設備をリノベーションで自分好みにすることが出来るため、インテリアや家の作りにこだわりの強い人も理想の家を実現させやすくなります。
リノベーションの自由度が高い
戸建てのリノベーションはマンションや建売住宅と比べて自由にリノベーションを行う事が可能です。
間取りの大胆な変更はもちろん、外壁や屋根、壁、床、水回りの交換など、希望に合わせて思い切った施工が可能です。
また、同居する家族構成やライフスタイルの変更など、状況に合わせて増築や減築できるという点も一軒家のリノベーションのメリットでしょう。
中古の一軒家をリノベーションするデメリット
次に中古の一軒家をリノベーションするデメリットとして考えられるのは、中古マンションと比べて費用が高くなる点です。
戸建ての場合、外観や耐震、断熱の補強まで工事が及ぶ場合、かなり高額になる場合もあるため、リノベーション会社と相談しながら予算の中で計画を立てなくてはなりません。
また、現状の間取り図を入手できないこともあり、その場合は実際に工事に入ってから新たに問題が発覚して工事を追加しなくてはならない状況になることもあったり、断熱性がマンションと比べて劣るといったデメリットもあります。
リノベーションに適した一軒家は構造・工法をチェック!
建物の構造や工法によってリノベーションのしやすさや自由度は変わります。
以下、種類別にその特徴を説明します。
<木造軸組工法>
在来工法とも呼ばれるこの工法は昔から日本に伝わる伝統的な工法の一つで、日本にある木造住宅のほとんどでこの工法が採用されています。
建物を柱や梁、筋違いで支えているため間取りを変更しやすくリノベーションの自由度が非常に高いことが特徴です。
<木造枠組壁工法>
2×4や2×6とも言われている工法で、天井と床、壁で建物を支えています。
耐震性が高い反面、その構造上壊すことが出来ない壁が存在するため、リノベーションには不向きとも言われています。
ただ、設計に制限はあるもののしっかりと構造を理解していれば大規模なリノベーションも不可能ではありません。
お客様は自身はもちろん、十分に知識と経験のあるリノベーション会社に依頼することが大切です。
<軽量鉄骨軸組工法>
基本的には木造軸工法と同じですが、使用している建材が木材ではなく軽量鉄骨であるという違いがあります。
鉄であることで木よりも大間口を作ることが出来るという特徴があります。
しかし、建築したハウスメーカーが独自の計算で開発した素材を使用しているケースがあり、簡単に改修することが出来ないことを頭に入れておきましょう。
<鉄骨ラーメン構造>
長方形の鉄の枠組みを組み合わせて建てていく工法で、別名ユニット工法とも言われます。
こちらも軽量鉄骨軸組工法と同じくハウスメーカー独自の構造計算で建てられていること、そしてユニット同士を特殊な部材でつなげている場合があるためリノベーションに向きません。
一軒家をリノベーションする際の注意点
それでは実際に中古の物件を探す際に何を気を付けるべきか、紹介してまいります。
構造の確認
具体的にどんな工法で建てられた建物か、新耐震基準法に適合しているか、シロアリ被害の有無など、購入をする前に物件の構造や基礎を確認しましょう。
安心のために建物状況調査を行うことをおすすめします。
建蔽率と容積率の確認
敷地面積に対して建築できる面積の割合を表した建蔽率と敷地面積に対する延べ床面積の割合を表した容積率はそれぞれ法律によって定められています。
これらの条件によって2階建ての建物は建てられなかったりするケースもありますので、増改築を行う場合は必ず確認しましょう。
築年数の確認
中古の一軒家のリノベーションは新築と比べ費用が抑えられるとお伝えしたものの、実は築年数の古い物件の場合、補強や修繕が必要な箇所が多くなりその分費用が高くなってしまう可能性があります。
解体してはじめて分かることもあり、状態によっては建て替えになってしまうケースもあります。
そのようなリスクを避けるためにも、先述したように建物状況調査をしっかりと行うことが大切です。
ローンの確認
リノベーションを行う場合も住宅ローンを借りることが可能です。
しかし、築年数によっては建物に資産としての価値がないと判断され、借入金額の上限が低くなってしまうことがあるため注意しましょう。
実績の豊富なリノベーション会社を選ぶ
一軒家のリノベーションは物件選びは大切ですが、どんな会社にリノベーションを依頼するのかということも同じくらい重要です。
リノベーションを専門に扱っている会社でも、それぞれに得意分野というものがありますから、サイトや資料に掲載されている写真などから過去の事例を確認し、自分たちのケースや理想に合った施工をしてもらえそうか確認しましょう。
また、一社だけでなく複数から見積もりをもらって比較検討することも重要です。
悩みや質問に対し丁寧な対応や適切な提案をしてくれる会社、アフターサービスがありサポート体制の整った会社がおすすめです。
時間がかかる
戸建ては中古マンションよりも供給が少ないため、希望のタイミングで売却されるか分からず物件探しに時間がかかります。
また、工事も完成するまでに数か月はかかるため、引き渡しまでの期間に余裕を持って計画することが大切です。
一軒家のリノベーションの費用相場は?
一軒家をフルでリノベーションする場合、相場としては坪単価で40~80万円程が相場とされています。
一般的な日本の一戸建ては25~30坪程とされているため、少なくとも1,000万円は見ておく必要があります。
しかし部分的なリノベーションであれば、500万円台で行うことも可能です。
どの場所をどのようにリフォームするかによってその後の暮らしやすさが大きく左右されますから、住む人全員が快適に暮らすために優先順位を決めることが重要です。
それでは部分的なリノベーションにかかる費用の相場を紹介します。
<水回り>
トイレ:10万~50万円
浴室:50万~150万円
キッチン:50万~150万円
洗面所:10万~50万円
<内装>
壁、天井のクロスの張り替え:750~1,500円/㎡
畳からフローリングへの張り替え:2万~7万円/帖
押し入れからウォークインクローゼット:25万~50万円
窓:6万~100万円
タイルの張り替え:3万~10万円
<間取り>
リビングの追加(LDKに変更):100万~300万円
和室から洋室:100万円
階段:10万~50万円
<バリアフリー>
段差の解消:5万~10万円
折り戸、引き戸への変更:12万~19万円
手すりの設置:2万~3万円
和式トイレから様式トイレ:20万~50万円
廊下の幅の拡張:30万~150万円
まとめ
以上のように中古の一軒家のリノベーションには新築と比べて費用を抑え、なおかつ理想の魅力ある家や空間づくりを実現することが可能です。
しかし一方で状態によっては新築と同じくらいのリフォーム費用がかかったり、希望の物件を探すのに時間がかかってしまうこともありますので、不動産会社やリノベーション業者に要望を伝え、自分でも物件情報サイトなどを活用して検索しながら探すことが大切です。
現在は賃貸にお住まいの方の中でいずれは持ち家に住みたいという希望がある場合、ぜひ新築だけでなく中古物件のリノベーションも選択肢の一つとして検討されてみてはいかがでしょうか。
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