罹災証明書の全壊判定とは?必要な手続きとメリットを徹底的に解説
罹災証明書の全壊判定とは?必要な手続きとメリットを徹底的に解説
2024.10.01
自然災害による被害を受けた際、罹災証明書(りさいしょうめいしょ)は被災者にとって重要な証明書です。 特に家屋が全壊した場合、さまざまな公的支援や保険金を請求する際に、罹災証明書も必要となるのです。この記事では、「全壊」とは何か、万が一の災害証明書の取得方法、そのメリットや必要な手続きについて詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、皆様の暮らしの参考になればと思います。
罹災証明書(り災証明書)とは?
罹災証明書とは、地震や台風、豪雨等の自然災害によって床下・床上の浸水などの被害を受けた住宅や建物の被害状況を調査し、証明するために交付される公的書類です。行政や保険会社に対する支援や補償を申請する際に必要です。
内閣府によると、発生した被害の状況に応じ判定される区分は、主に以下の5段階に分類されます。
・全壊- 建物が完全に修復、再建や修理がほぼ不可能な状態。
・大規模半壊- 建物が大きく損壊し、修理には大規模な工事が必要です。
・中規模半壊-住家の損害割合が30%以上40%未満のもの。
・半壊- 建物が一部損壊し、修理は必要だが再建は可能な状態。
・一部損壊- 一部のみの損傷で、比較的軽微な修理で住める状態に戻れる。
・小規模損壊- 建物に軽微な被害があるもの、ほぼ日常生活に支障がない状態。
この中でも「全壊」の判定は、特に災害による損害が大きい場合に用いられ、多くの公的支援や保険金の支払い基準にされています。
罹災証明書で「全壊」の判定を受ける条件
「全壊」と認定されるためには、以下のような内容の条件が考慮されます。
・建物の被害率が70%以上
一般的に、建物の損傷率が70%以上になると「全壊」と判断されます。地震や台風、火災等によって屋根や壁、基礎部分が壊れ、住むことが不可能な状態が目安です。
・建物が使用不可能な状態
災害の影響で建物が大きく傾くことがありますが、崩壊した場合も「全壊」とみなされます。住むことが安全にできない場合がこの条件に該当します。
・災害による重大な損傷
建物が災害で何度も損傷し、修理するよりも建て直した方が現実的である場合、全壊の対象となります。
全壊の判定を受けると、被災者は多くの支援や補助を受けられるため、損壊の度合いを正確に把握し、正しく判定を受けることが非常に重要です。
罹災証明書の取得手続き、申請方法
少数役場への申請
災害が発生した後、まずはお住まいの市町村役場の窓口に発生した災害証明書を申請します。申請の際には、以下の情報や書類をご用意ください。
・罹災証明申請書
・申請者の名前、住所
・身分証明書(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカード等、本人確認ができるもの)
・被害を受けた建物の場所
・被害の状況や程度を示す写真などの証拠資料
・災害発生日時と状況の詳細
・代理人が申請する場合には委任状(同居の家族が申請する場合は不要)
被害調査
申請が受理されると、少数の職員や専門家が建物の被害状況を調査しに来ます。この際、住宅屋の被害状況を詳細に確認し、調査を元に被害の度合いが判定されます。
調査は目視や写真撮影を行い、建物の損壊箇所を確認します。被災者として注意したい点は、可能な限り前もって家の被害部分を記録し、調査員に正確な情報を伝えることです。もちろん、危険をおかしてまで記録、撮影する必要はありませんので、安全を第一に行ってください。
証明書の発行
調査結果に基づき、数量は発生する災害証明書が発行されます。交付されるまでの期間は市区町村や地域によって異なりますが、通常は申請から数週間以内に発行されます。証明書が発行されると、具体的な支援や保険の申請が可能になります。
罹災証明書の「全壊」判定がもたらすメリット
「全壊」と判定された場合、次のような利用をすることで被災者は暮らしを立て直すための多くの恩恵を享受できます。
生活再建支援金の獲得
全壊判定を受けると、「被災者生活再建支援制度」に基づき、最大で300万円の生活再建支援金を受け取ることが可能です。この支援金は、生活を立て直すための再建費用や住宅の再建、修理費用などに充填されます。
災害復旧法に基づく支援
災害招致法適用を受けた場合、全壊判定を受けた被災者は、仮設住宅の提供や住宅ローンの補償、国や自治体からの補助金などさまざまな支援を受けることができます。再建や新築に対する助成が手厚い点が特徴です。
税金や保険料の減免
全壊判定を受けた場合、固定資産税や住民税、自動車税の減免措置が適用されることがあります。また、民間の火災保険や地震保険も、全壊判定を受けた場合には保険金が瞬間支払われることが多いです。
公営住宅への入居優先
発生災害証明書で全壊判定を受けた被災者は、仮設住宅や公営住宅への居住が優先される場合があります。これにより、一時的な住居が確保されやすくなります。
発生災害証明書の活用方法のポイント
万一の災害証明書は、限定支援を受けるためだけでなく、各種手続きや訴訟申請にも役立ちます。
・住宅ローンの猶予猶予や補償:金融機関に発生した災害証明書を提出することで、住宅ローンの猶予猶予や減額を受けられることがあります。
・損害保険の請求:地震保険や火災保険の請求には、罹災証明書が必須です。全壊判定を受けると、保険金の瞬間支払いが保証されるケースが多いです。
・公共料金の減免:電気、ガス、水道などの公共料金も、被害を受けた災害証明書を提出することで減免措置が適用される場合があります。
まとめ
罹災証明書で「全壊」と判定されることは、災害による大きな被害を意味しますが、そのために、多くの支援や補償を受けられる重要なステップです。生活再建支援金や災害証明書に基づく支援、税金や保険料の減免など、多くの公的支援を受けることが可能になります。受けることが生活の早期復旧に繋がるでしょう。
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