古民家ホテルと旅館の違いは?誕生の背景やメリットも紹介 - 古民家再生 丹保建設 富山県南砺市 金沢市

古民家ホテルと旅館の違いは?誕生の背景やメリットも紹介

古民家ホテルと旅館の違いは?誕生の背景やメリットも紹介

2023.10.31

古民家ホテルは一般的なホテルとは違い、日本やそのエリアの歴史、伝統、文化を感じながら、昔の生活やその土地での暮らしや雰囲気、そして独特の風情を体験し楽しめるホテルです。
最近は全国各地に空き家として残っている古民家を個人や民間企業、あるいは自治体が買い取ってリノベーションし宿泊施設として運営する事例が増え、料金も安いことから訪れる観光客からの人気も高まっています。
そこで今回の記事では、古民家ホテルが誕生した背景や人気の理由、メリットについて紹介してまいります。
古民家ホテルを運営したい人も泊まりたい人も是非最後までご覧いただき参考にしていただければと思います。

古民家ホテルと旅館の違い

まず、「古民家のホテルって旅館と何が違うの?」感じる方も多いのではないでしょうか。
そもそもホテルと旅館の違いは和室か洋室かといったお部屋の構造の他に、それぞれ部屋数や設備の基準が定められています。
ホテルは客室の数が10室以上、その内5室以上は洋室で洋式のシャワー、浴槽があること。そして共有のトイレは水洗の洋式トイレで男女を分けていなければなりません。
一方で旅館は客室数が5室以上で和式の構造であること。意外と入浴施設は必須ではなく、近隣の温泉や銭湯があれば問題ありません。
旅館の中には洋室がある宿もありますが、その場合は上記のホテル営業の条件に沿った設備が必要となります。
サービスにも違いがあり、ホテルでは基本的に室内に土足またはスリッパで過ごし、風呂は部屋の浴室を使います。食事も部屋ではなく併設のレストランで摂ります。
旅館は客室の外でもスリッパや浴衣で歩くことが可能で、一泊二食の食事付きであるケースがほとんどです。
古民家ホテルはホテルと旅館の特徴が融合されたような感じで、和式の建物と様式を持ちながらホテルの設備やサービスを受けられる宿泊施設であると言えます。

古民家ホテルが誕生した背景

ホテルも旅館もある日本で、なぜ古民家を活用したホテルが増えてきたのでしょうか。
その背景として、まだ新型コロナウイルスが流行する前、日本は世界中からたくさんの観光客が訪れておりその数はこの先も増加が見込まれていましたが、それに合わせて宿泊する施設の不足が懸念されていました。
この問題を解消するため新しいホテルの建設は進められていたものの、当然そこには高額なコストがかかります。
そこで民間企業や自治体は全国で社会問題となっている「空き家」に目をつけ、その中でも日本の高い建築技術が用いられ古き良き日本の暮らしを残している古民家を再生し宿泊施設に変える取り組みが行われるようになったのです。

古民家をホテルにするメリット

古民家ホテルは大抵の場合都心や繁華街ではなく豊かな自然のある環境にあることが多く、建物も瓦の屋根や高い天井、広い間取り、大きな柱に梁、囲炉裏でその土地の食材を調理した名物料理を提供するなど、まだ残る古民家ならではのどこか懐かしいながらも新鮮さが味わえ、日常から離れ落ち着きを感じる空間の中でゆっくりゆったりとした気分で時間を過ごせることが大きな魅力です。
中には絶景の露天風呂を設置しているところもあります。
また、昔ながらの古民家ではありながら現代の設備やインテリアと融合させることでレトロでモダンな印象にもなります。
国内の観光客はもちろんですが、特に海外からのお客様には日本を感じながらホテルの設備やサービスが受けられるため大変喜ばれるでしょう。
また、古民家ホテルは一棟を貸切で1日1組限定と贅沢に利用できる場合が多いため、大人数でのグループ旅や子どもを連れた旅行の時には他の部屋を気にせず子どもも大人も旅を楽しみ堪能できるという点でとてもおすすめです。
2023年現在では分散型ホテルと呼ばれる形態での運営も注目されており、古民家の宿泊施設の周辺にあるレストランや銭湯、店舗にホテルに滞在した人が利用するための食事や入浴、予約や受付などをする場としての役割を担ってもらい、商店街や街がまるごとホテルとして機能している面白い取組も行われています。
地元の方との交流も生まれ、地域貢献にもつながっています。
FacebookやInstagram等のSNSを使って情報を発信しているところが多いので、是非一度確認してみてはいかがでしょうか?