古民家を美容室にリフォームするメリットは？

空き家となった古民家を再生し、住宅や店舗、ホテル、ギャラリー等、古民家の古き良き雰囲気を残しながら現代の生活に合わせた新たな姿で生まれ変わらせるという取り組みは、最近大変注目されています。
今回の記事では、様々な活用例の中で古民家を美容室にリフォームしたケースをピックアップし、そのメリットやリフォームのポイントについて解説してまいります。
どうぞ最後までご覧ください。

古民家と美容室は相性が良い

美容室には、内装や香り、音楽、採光など、空間作りに力を入れている店舗が多くあります。
というのも、お客様の多くは美容室に「癒し」求めて来店しており、行くとリラックスできる、元気が出る、特別感を感じられる等、心にも良い影響のある店舗が選ばれやすく、髪のカットやカラー、パーマ等の技術だけではないインテリアも非常に重要な要素となっているからです。
そんな中、古民家をリフォームし美容室としてオープンさせるという事例が増えています。
古民家にはその築年数の古さゆえに柱や梁、木の色に味わいがあり、「和」や「落ち着く」といった印象を与えます。
古民家ならではの間取りの広さを残せば、なかなか一般的な建物では味わえない開放感も感じさせることが出来るでしょう。
このように古民家の持つ雰囲気と美容室に求められるイメージには高い親和性があり、古民家再生としておすすめの活用方法と言えます。

美容室に古民家を利用するメリット

木に触れたり、木の香りを嗅いで心地よい感覚になったという経験をお持ちではありませんか？
実際に木材は人に対してリラックス効果があると言われています。
美容室は予約をするのも緊張してしまうという人も意外と多いため、古民家の木で造られた空間にすることでお客様の緊張をほぐすことが出来るでしょう。
また、美容室はたくさんの水を使うため湿気が問題になりやすいのですが、木材には水分を吸収、放出し湿度を調整する作用があると言われています。更にコンクリートに比べて断熱性も高いことから、お客様が気持ち良く滞在できる環境を作りやすくなるというメリットもあります。
他にも、木材の床や壁にすることで衝撃を和らげる効果があり、コンセントを多用する美容室での転倒時のケガや、はさみ等の器具を落とした際の音や傷みを抑える効果も期待できます。

古民家を生かした美容室のデザイン

以上のように、古民家の良さを美容室に生かすには「木」をうまく生かすことが重要なポイントとなります。
自分の趣味や好みだけでデザインを決めるのではなく、まずはターゲットとなるお客様の年齢層や性別など具体的なペルソナを設定していただき、それに合わせたコンセプト、テーマを決めていくことが大切です。
和風テイストにするのか、ヴィンテージ風にするのか、子どもも喜ぶポップな雰囲気にするかによっても、テイストの合う木材の種類は変わってきます。
古民家の持つ落ち着いた雰囲気を生かすのであれば、暗めの木材を選び照明も柔らかいものを使うと良いでしょう。
また、インテリアや什器選びも重要です。
世界観を統一させるためにも、最初に決めたコンセプト・テーマを外れないよう注意しましょう。
美容室に来るお客様は少しでも「おしゃれになりたい」という気持ちを持たれている場合が多いため、内装やインテリアにこだわりが感じられるとそのような美容の意識が高いお客様の集客にもつながります。

古民家の美容室で提供したいサービス

美容室での施術と言えばシャンプー、ブロー、セット、カット、カラー、パーマですが、せっかく古民家の癒しの空間を活用するのなら、ヘッドスパや頭皮やボディのマッサージといったサービスをメニューに加えるのはいかがでしょうか。
古民家の雰囲気の中でゆったりと最高の癒しを感じられる時間を提供することが可能となります。

まとめ

紹介させていただいたように、古民家の持つ特徴と美容室に求められるイメージは非常に親和性が高く、周りのサロンとの差別化も図れるため非常におすすめの古民家再生活用法となります。
内装やインテリアにこだわり世界観を作ることで、お客様だけでなくそこで働く美容師・スタイリストの方たちにとっても癒され過ごしやすい空間を作ることが出来ますので、美容室に行くこと、働くことに楽しみを感じられるようにもなるでしょう。
自分たちでデザインを決めることに不安がある場合には、建築家や設計士、インテリアデザイナーに相談していただいて、要望に合った提案を受けることもおすすめです。