リフォームでベランダを作るメリットは?費用相場や注意点も解説します - 古民家再生 丹保建設 富山県南砺市 金沢市

リフォームでベランダを作るメリットは?費用相場や注意点も解説します

リフォームでベランダを作るメリットは?費用相場や注意点も解説します

2024.06.10

2階建て以上の一戸建て住宅やマンション、アパートではベランダがあることが一般的ですが、中には新築でもベランダをつけないケースもあります。
ベランダがあっても使わないから、掃除やメンテナンスが面倒だから等、さまざまな理由によりベランダは不要と判断しつけずに家を建てたものの、生活する中で何らかの事情により「やっぱりベランダがほしい!」と、ベランダを作るリフォームを施工するケースも増えているのです。
また、元々のベランダが狭く使い勝手が悪いため増築したいという場合もあります。
リフォームでベランダを後付けや増築する場合、どれくらいの費用がかかるのか、ベランダの種類やデザイン、材質や大きさはどうすれば良いのか色々と悩むことでしょう。
そこで今回の記事では、リフォーム・リノベーションでベランダを作る時に知っておきたい費用の相場や注意点について解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

ベランダ、バルコニー、テラスの違い

ベランダと同じような意味で使われる言葉にバルコニー、テラスなどがあります。
リフォームするにあたり、まずはそれぞれの違いについて簡単に説明しておきましょう。
ベランダとは、住宅の外に張り出したスペースで屋根が付いているものを言います。
バルコニーは住宅の外に張り出したスペースではるものの、屋根が付いてないもの。そして一般的には2階以上に設置するものを指します。
そしてテラスはリビング、ダイニングと床の高さが同じで、まるで続き間のようなスペースで、外や庭に張り出し屋根がない場合が多いです。
ちなみにルーフバルコニーは1階の屋根の上に設置された2階以上の住宅の外に張り出したスペースのことを言います。
屋根がついているか否かの違いがあるんですね。
今回は主に屋根付きの「ベランダ」についての記事になります。

リフォームでベランダを作るメリット

それではリフォームでベランダを作る主なメリットを紹介します。

洗濯物を干せる

ベランダを作ることで外に気持ち良く洗濯物を干すことが可能になります。お布団など大きなものも干せるのが嬉しいですよね。
ベランダがないと必然的に室内干しか、屋根のない庭に干すことになると思います。
そうなると湿気や干す空間の確保、雨や風の強い日に外に干せない等の問題が発生します。
また、ベランダを作る部屋には出入りできるよう大きな窓が設置されますから、採光がとれ明るく開放的で風通しの良い部屋になるというメリットもあります。

プライベートな空間を屋外に持てる

住宅の密集地や敷地が狭い場合、隣家との距離が近く庭を作ることもできないため圧迫感を感じてしまうことがあります。
しかし位置やデザインを工夫したベランダやバルコニーを作ることで、プライベートな屋外空間として活用することも可能になります。
ある程度の広さが必要にはなりますが、エクステリア用に椅子やテーブルを置いて食事やくつろぎスペース等幅広い使い方ができます。

雨除け、日除けになる

2階にベランダを作ることで下の階の雨除けや日除けとして役立ちます。
雨の音が響きにくくなったり、冷暖房の効率が上がり暮らしやすくなるでしょう。
また、玄関の上にベランダを設置すれば雨の時に雨除けとして出かける際や帰宅時に便利です。

リフォームでベランダを作る費用相場

次に、気になる費用の相場を紹介します。あくまで目安ですので、詳細はリフォーム会社に確認してください。

1階にベランダを作る場合

1階の屋根の上にベランダを作る場合、屋根が支えとなって強度に関して補強工事を行う必要がないので、他の方法と比較して費用を抑えることが可能です。
相場としては約30万円~50万円が目安です。

ベランダを増設する場合

1階の屋根の上ではなく他の場所に新たにベランダを作ることももちろん可能です。
しかしその場合、ベランダの支えとして地面に柱を立てたり、壁への取り付け等で作業に手間がかかりますのでやや費用は高くなり、約35万円~100万円が相場となります。
家の形や間取りに合わせて場所やデザインを選びましょう。

1階にベランダを作るために1階部分を増築する

1階の屋根の上にベランダを作りたいけれどスペースが足りず、1階部分の増築も必要となった場合、費用は上がりますが広いベランダを作ることができ強度的にも安心です。
二世帯住宅や外壁リフォームと合わせて後付けする場合によく用いられます。
ベランダのサイズや工事の内容によって費用はピンキリですが、目安としては200万円を超えるケースが多いです。
条件を満たせば補助金を活用することもできるので、自治体の制度などを調べてみることもおすすめです。

ウッドデッキを作る場合

最近人気の高いウッドデッキですが、材質によって費用は異なります。
最も安いのは天然木で、㎡あたり6,000円~10,000円が相場ですが耐久性や耐水性がやや低い点がデメリットです。
人工木は㎡あたり8,000円~10,000円、耐久性の高いハードウッドは㎡あたり15,000円~20,000円が相場です。
ハードウッドは高額なものの、メンテナンスの手間や長い目で見た時にそこまで高くないかも知れません。

サンルームを設置する場合

サンルームにする場合、1階に設置することができるため家事の導線がスムーズで楽になるでしょう。
費用は30万円から120万円まで幅があります。

オプションの増設を行う場合

ベランダに付随する工事で多いのが防水機能を追加する防水工事です。3万円~5万円程度で行えて水はけが良くなるためおすすめです。
洗濯物干しとしてベランダを使用する場合は物干しの設置も忘れずに行ってください。金額の相場としては万円~5万円になります。

リフォームでベランダを作る際のポイント

リフォームでベランダを作り際にチェックしておきたいポイントを紹介します。

目的、使用用途を明確に

リフォームでベランダを作るポイントとして、まずなぜ作るのか、利用する目的や用途を明確化しましょう。
例えば、洗濯物を干すスペースを作りたい。屋外に気軽に日光浴や家族、夫婦、友達、ペットとのんびりできる場所を作りたい。子どもの遊び場として作りたい等。
目的をはっきりさせることでどこの位置に、どんな大きさ、どんな素材、どんなデザインで設計するかを決めやすく、失敗を防ぐことができます。

外観、外壁との全体のバランスを図る

リフォームでベランダを作る場合、外壁や外観とのバランスも重要です。
全体を考えないとベランダだけ浮いてしまい見た目が悪くなってしまう可能性があります。
外壁塗装や外壁の張り替えの工事を合わせて行うと統一感のある仕上がりになるためおすすめです。

建ぺい率、容積率を遵守する

リフォームでベランダを作る場合、建築基準法に適合しているかどうかを必ず確認しなくてはなりません。
建築基準法は建物の耐震や防火といった安全性を定める法律で、ベランダを作る場合もこの法律に基づき安全性を確保する必要があるのです。
ベランダのリフォームで特に注意したいのは、敷地面積に対する建築面積の割合を示した「建ぺい率」と、敷地面積に対する床面積の割合である「容積率」です。
住居では建ぺい率が低く設定されていることがよくあるため、超えてしまわないように気を付けなくてはなりません。
また、ベランダは以下の場合、床面積に含まれので容積率も注意しましょう。
・幅が2m以上
・屋根、庇がある
・格子を設置する

必要なら建築確認申請を行う

リフォームでベランダを作る場合、建築確認申請が必要となる場合があります。
※「防火地域又は準防火地域以外で、増築の床面積が10平方メートル未満のもの」は建築確認申請は不要になります。
建築確認申請を提出する場合は完了検査済証、既存建物の確認申請図書といった書類も合わせて提出する必要がありますので、建築士に確認して事前に準備をしておくとスムーズに進みます。

材質を選ぶ

ベランダに使用する素材には多くの種類があります。
金属にするのか木造にするのか、その中でもどんな材質にするのかによって特徴や料金は大きく変わりますので慎重に選びましょう。

<金属製の材質の種類と特徴一覧>
・スチール製
メリット:安価
デメリット:サビが発生しやすく定期的なメンテナンスが必要

・アルミ製
メリット:軽量で耐久性が高い、サビが発生しにくいためサビ止めの塗装が不要
デメリット:高価

<木製の材質の種類と特徴一覧>
・天然木(レッドシダー、レッドウッド、イプレス)
メリット:自由に加工できる、天然木の風合いを楽しめる
デメリット:シロアリ対策や防腐対策が必要

・人工樹脂(木の粉とポリプロピレン樹脂を混ぜたもの)
メリット:腐食しないのでメンテナンスが楽、サイズやカラーが豊富
デメリット:質感が安っぽくなる

<その他の材質の種類と特徴一覧>
・樹脂製(塩化ビニルなど)
メリット:軽量、頑丈、耐熱性が高い

・タイル(陶器や石材など)
メリット:劣化しにくい、雨に強い
デメリット:重量があるため、施工できない場合もある

リフォームでベランダを作る際の注意点

リフォームでベランダを作る際、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

日当たりと風通しを考えよう

リフォームでベランダを作る際は、気持ち良く光と風が取り込める構造に設計するようにしましょう。
屋根が大きすぎると日があたらず室内が暗くなります。
また、手すりを壁にすると風通しが悪くなり洗濯物を干しても乾きにくくなる可能性があります。

プライバシーや防犯を考慮しよう

見通しが良過ぎるベランダは外や隣家などから丸見えとなりプライバシーが守られません。しかし周りから見えないようにすることで今度は防犯面が心配になります。
どちらが良いとは言えませんが、家の立地や周囲の環境も考慮し、どちらの対策も取れるようなベランダを作れるようリフォーム会社の担当者とよく相談しましょう。

子どもの安全を守る

同居する家族の中に小さなお子さんがいる場合、ベランダからの落下を防ぐための対策は必須です。
建築基準法では、2階以上のバルコニーでは高さ1.1m以上の柵や手すりを設けなくてならないという規定がありますが、高さだけでなく子どもがよじ登れるような物を置かない、登らなくても子どもの目線から景色が見えるような工夫が大切です。

リフォーム会社選び

リフォームの成功を左右すると言っても過言ではないのが、施工を依頼するリフォーム会社選びです。
たくさんの数ある業者の中からどこを選べばよいのでしょうか。
選び方としてはまず、ベランダのリフォーム経験や実績が豊富にあるかどうか。ホームページやパンフレット等の資料で過去の事例を確認しましょう。
また、複数の業者から同じ内容で見積もりを提出してもらい、価格や対応の仕方などをチェック!しっかり比較、検討しましょう。

まとめ

以上のように、リフォームでベランダを作るまたは増設することで洗濯物を干すスペースを広げたりプライベート空間を作れたり、雨や日差しを除ける効果が期待できます。
設計する前には利用する目的を明確化し、機能や性能はもちろんのこと、外観のデザインやバランスを見て工務店やメーカーに相談しながらおしゃれで高性能なベランダを実現させましょう。
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