空き家をリノベーションしカフェにするメリットと注意点とは?
空き家をリノベーションしカフェにするメリットと注意点とは?
2024.02.07
空き家を活用する方法として人気の高い「カフェ」。中でも最近は築年数の古い古民家にリノベーションを行った「古民家カフェ」が増え、注目されています。
しかし成功させるためには空き家のリノベーションやカフェの経営に関する知識や事前の調査、対策が重要。
そこで今回の記事では、空き家を活用してビジネスを始めたい人、カフェを開業したい人に向け、空き家をカフェにリノベーションするメリットや注意点、成功するためのポイントについて解説します。
どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。
空き家をカフェにリノベーションするメリット
空き家は住まいとしてはもちろん、宿泊施設やビジネス、店舗等さまざまな形で活用されていますが、その中でなぜカフェを選ぶ人が多いのでしょうか。
ハードルが低い
空き家をカフェにする最も大きなメリットは、さまざまな業態の中でも参入するハードルが低いことがあげられます。
空き家をリノベーションし何か新しい形として開業を行う場合、初期費用はもちろん開業に必要な許可や申請が非常に多く、準備をする段階で心が折れて断念してしまったり、難易度の高さに想像以上の時間と労力がかかってしまうというのはよくあること。
その中でカフェは、絶対に許可を得なければならない項目は飲食店営業許可の一つのみ。その他は状況に応じて風俗営業許可や防火対象物使用開始届、防火管理者選任届、深夜における酒類提供飲食店営業開始届出書が必要となる程度です。
飲食店に必要な消防設備関連の設置基準も他の業態と比べ緩いため、リノベーションにかかる費用を抑えることも可能です。
また、古民家をリノベーションしカフェに再生する場合は、あえて古民家の雰囲気を残した内装にするために、そのままの建材や建具を使ってリノベーション・リフォームを行う箇所を少なくすることが出来るため、そこにかかる費用についても安く済む可能性があります。
これらの理由により、カフェは手間と費用を抑え始めやすい、早くオープンまで進められるという点から選ばれることが多いのではないかと思われます。
リスクが低い
カフェは他のサービスと比較して、小規模でも開業が可能な業態の一つです。
そのため、小さな空き家でも店舗として問題がありません。
入れられるお客様の数が少ないことで逆に用意する家具などの設備も少なく済み、厨房もコンパクトに抑えられます。運営をする中で食材の量も減らせますし、もし閉店することになった際にも居抜きの物件として貸し出すことも出来ます。
つまり、全体的に見てリスクが低く、赤字も出しにくいという点もカフェが選ばれるポイントかも知れません。
空き家をカフェにリノベーションする際の注意点
以上のように、空き家を利用してカフェとして再度活用をすることは、他と比べてハードルが低く始めやすいということでよくオススメされています。
しかし、だからといって何も準備や対策をせず安易に始めてしまっては、後から問題やトラブルが発生したり失敗する可能性が高くなってしまいます。
前もって知っておきたい注意点を以下に紹介していきますので確認いただき、それを踏まえた上でカフェを長く続けるための計画を立てましょう。
コンセプトを明確に
カフェに限らず、何か店やサービスを始める際にコンセプトをしっかり考えることはとても大切です。
例えば、レトロ好きな若者や昔ながらの日本の暮らし、建物、和の落ち着いた空間や雰囲気を好む人をターゲットにするのなら空き家となっている古民家をリノベーションした古民家カフェ。本を読みながらコーヒーをゆっくり楽しめるブックcafe。おしゃれで可愛いこだわりの雑貨も販売する雑貨屋カフェ等、設定したコンセプトによって集客の方法や物件を探す場所の選択等方向性が定まってくるでしょう。
これらについては実際にカフェを開業している人やマーケティングに詳しい人などに相談することもおすすめです。
資金は余裕をもって
空き家は購入する費用が安く、リノベーションも自分たちでDIYしながら進めることで初期費用をかなり抑えることが出来るでしょう。
しかしカフェをいざ開店させてみると最初から黒字になるケースというのは非常に稀で、まずは赤字からスタートすることを念頭に入れておいて下さい。
カフェは始めやすい分、黒字化するまでに他の業種と比べて時間がかかると言われています。そのため、お店を維持するために余裕を持った資金を用意しておくことをおすすめします。
地域の交流の場に
カフェというのは老若男女が集い、誰でも気軽に立ち寄れる場所として地域の中でいかに愛されるかが成功への鍵となります。
皆さんも一度気に入ったカフェを見つけると、何度もリピートして行きつけにするということがありませんか?
そのため、カフェでイベントやワークショップ、セミナー等を開催し、地域の人々が交流できる場として活用する事例も多く、集客に良い方法かと思います。
補助金や助成金を活用する
空き家は全国で増え問題となっていることもあり、空き家のリノベーションや再生して活用する人や法人を支援するために自治体によっては補助金や助成金が行われています。
つまり空き家をリノベーションしてカフェにすることは、地域貢献にもつながるんですね。
自治体の窓口に確認し、条件を満たすようであればこれらの制度を活用して自分のカフェを実現させましょう。