空き家のリノベーションは目的を明確に!メリット・デメリット、費用相場も解説 - 古民家再生 丹保建設 富山県南砺市 金沢市

空き家のリノベーションは目的を明確に!メリット・デメリット、費用相場も解説

空き家のリノベーションは目的を明確に!メリット・デメリット、費用相場も解説

2024.06.14

最近、新築よりも中古の空き家を安く購入したり、親が所有する実家を相続しリノベして新しい住まいとして再生する方法を選ぶ人が増えています。
元の素材や趣を残しながら新たなデザイン、雰囲気に作り変えることで他にはない唯一無二のオリジナルな家づくりを楽しむことが出来る点が大きな魅力ですよね。
今回の記事では、空き家をリノベーションすることのメリット・デメリット、費用相場、費用を抑える方法について解説します。
失敗や後悔をしないためにも、空きやリノベーションの良いところと悪いところをしっかり理解した上で自分たちに空きやリノベーションが向いているのかどうかよく検討してみましょう。
ぜひ最後までご覧いただき、リノベーションを検討している皆様に向け参考にしていただければと思います。

空き家のリノベーションを行う目的

空き家をリフォーム、リノベーションを行う際、まずは目的を明確にすることが大切です。
主なものとしては以下の3つに分けられます。
・自分たちが居住するための住居、店舗として利用するため
・賃貸に出すため
・売却するため
何のためにリノベーションを行うのかを具体的にすることで、工事の内容や範囲を決め、予算も立てやすくなります。
ここを飛ばしてしまうと、話を進める中で「あれも良い、これもやりたい」と、必要なもの以外の工事も増やしてしまったり、高い材料や設備を選んで結果的に予算を大幅に超えてしまった、というケースも少なくありません。
高齢者や小さな子どもを子育てしている世帯などの場合は、バリアフリー化を意識したリフォームも多く行われています。

空き家のリノベーションが注目を集めている理由

新築ではなく空き家のリノベーションを選択肢として選ぶ人が増加している背景には、そもそも日本で空き家が増え社会問題になっているという状況があります。
空き家をそのままにしてしまうと火災や倒壊、害獣や害虫の発生、見た目や治安の悪化等のリスクが発生しやすく、近隣住民や地域全体に悪影響を及ぼします。
そこで国を挙げて空き家の再生を促進するために、空き家のリノベーションや「省エネ」リフォームを対象に補助金や減税などの制度を設けお得にリノベーションができるようになったことで、以前よりマイホームを手に入れることや不動産投資へのハードルが下がり人気が高くなっているという現状にあります。
国だけでなく独自の事業を持つ自治体から補助金などのサービスを受けることができる場合もありますから、リノベーションを行う時には必ずホームページ等を検索したり役所の担当の窓口で確認し、条件に当てはまればどんどん活用しましょう。

空き家のリノベーションを行うメリット

それでは具体的に空き家をリノベーションすることで得られる主なメリットについて、以下に紹介してまいります。

新築よりも費用が安い

空き家は物件自体の価格が安いため、リノベーションをしても新築で家を建てたりマンションを購入するより安く費用を抑えられるという点が大きなメリットです。
日本の住宅というのは、築年数が経過した建物の価値はすぐに減少してしまい、価格のほとんどは土地に対するものなのです。
そこで安い物件を購入して、理想の家になるようにその分のお金をリノベーションにしっかり使うことができるため、新築に負けず劣らずのおしゃれな家にすることが可能です。

社会問題の解決に貢献できる

先述したように、空き家を管理せず放置することでさまざまな問題やリスクを引き起こします。
更に「特定空家」に認定されると固定資産税が最大で6倍にまで増えてしまう可能性もあり、持ち主にとって不安や心配の種でしかありません。
そのため、リノベーションして再生させることで懸念されるさまざまな問題を自然に軽減することが出来るのです。

環境や文化の保護につながる

空き家を取り壊したり、解体して新しく家を建てるよりも、既存の利用できるものを再利用するリノベーションは地球の環境への負荷が低い優しい方法です。
また、古民家などの歴史的な資産価値の高い建物をリノベーションすることは日本の伝統文化を守り次の世代に継承できるため、大きな意義を持ちます。
少し大袈裟に感じるかも知れませんが、空き家のリノベーションは近隣地域から地球まで、大きな規模でメリットがある選択なのです。

空き家のリノベーションを行うデメリット

次に空き家のリノベーションを行ううえで考えられるデメリットについてもしっかり説明していきたいと思います。

物件の状態や内容によっては高額な費用になることもある

空き家のリノベーションとひと言で言っても、物件ごとに状態は異なりますし、お客様によって希望するリノベーションの範囲や内容も違います。
後ほど費用の相場はお伝えしますが、例えば建築基準法が改正された1981年よりも前に建てられた築年数の古い物件であれば現在の耐震基準に準じていない危険な建築であるため耐震の補強が必要になりますし、合わせて断熱性の向上のための大きな工事など基礎の部分の性能を上げる工事が必要になることもあります。
また、屋根が劣化して雨漏りをしていれば調査と修繕が必要ですし、床下にシロアリ被害があればその分の工事や消毒といった対応も必要です。
このように、物件の状態によって工事の追加が必要になった場合、予定していた予算を上回る可能性があります。
他にも、工務店やハウスメーカーと相談や計画を進めていく中で、最新の設備などを紹介されると心が惹かれついつい予算内にはおさまらないようなものを選んでしまう等、総額が新築と変わらない、あるいはそれ以上かかってしまったというケースもあるため注意が必要です。
これを追加したらどうなるか、面倒でも都度見積もりをしっかり提供してもらい冷静に検討することが重要です。

理想のリノベーションができない場合がある

空き家が木造の一戸建てであれば比較的リノベーションはしやすく、自由に設計できるものが多いのですが、構造によっては通し柱や筋交いの移動や撤去が難しく、それによって希望の間取りにできないといったケースもあります。
空き家を購入する場合は事前にしっかりと調査を行い、希望のリノベーションが実現できる物件であるかどうかを見極める必要があります。

空き家のリノベーションにかかる費用相場

それでは予算を考えるためにも、空き家のリノベーションにかかる費用の相場について紹介していきたいと思います。
あくまで目安になりますので、詳細はリノベーションを依頼する会社に見積もりを出してもらいしっかりチェックして下さい。

フルリノベーションを行った場合の費用相場

建物全体をリノベーションする場合、空き家の規模や状態によって大きく異なるのですが約500万円~2,000万円程度が相場となります。
建物の状態が良ければそれよりも安くおさまるケースもありますし、上記で説明した通り追加で工事が必要な場合は更に金額が上がる可能性もあります。
トータルで費用を抑えたいのであれば、できるだけ傷みの少ない、状態の良い物件を選ぶことをおすすめします。
また、施工する業者によっても設定された金額は異なりますので、できる限り相見積で比較することも大切です。

部分的なリノベーションを行った場合の費用相場

例えば水回りのみ、内装のみなど必要な箇所、こだわりたい部分だけ改修を行うことでフルリノベーションと比べて費用は大きく下げることができます。
箇所別の費用相場を紹介すると、
・キッチン 50万円~150万円
・浴室 50万円~150万円
・洗面所 10万円~80万円
・トイレ 10万円~50万円
・玄関 30万円~50万円
・寝室 50万円~80万円
・リビング 20万円~150万円
・クロスの張り替え 80~1,000円/㎡
・床の張り替え フローリングの場合は15万円~50万円
・畳の張り替え 5万円/6畳
・風呂に窓をつける 10万円~35万円
・外壁 50万円~400万円
・屋根 50万円~400万円
・ベランダ 20万円~50万円
・庭 100万円~150万円
・ガレージ 50万円~100万円
・耐震補強 50万円~300万円
・シロアリ対策 30万円~300万円
以上の工事費以外にも設計費や確認申請にかかる手数料、住宅ローンにかかる諸費用や、工事中の箇所はもちろん使用できなくなるため、場合によっては再び入居できるようになるまで一時的に住む部屋を探しその分の家賃なども負担しなければなりません。
売却や賃貸に出すためのリフォームであればまずは無料の査定を依頼し、どこまでリノベーションするべきか考え、どうしても予算が足りない場合は、住宅の修繕に特化したローンを利用することも検討しましょう。

まとめ

空き家のリノベーションは一般的に新築で家を建てるよりも費用が安く、また空き家問題の解消に貢献することも可能です。
予算を抑えたい場合は状態の良い物件を選ぶか、リノベーションの範囲を限定的にしたり、DIYを取り入れたりする方法がありますが、安心して住み続けられる家にするにも耐震基準を現在の基準に合わせて補強することは必ず行いましょう。
見積もりをもらって費用相場と照らし合わせながら、あまりにも高すぎる・安すぎる場合は気を付けましょう。
また、条件に合う補助金などの制度を探すことも忘れずに行いたいポイントです。
本サイトでは、他にもリノベーションや古民家再生に関連する情報を発信しております。ぜひ合わせてご覧ください。