古民家の活用事例
古民家の活用事例
2024.01.09
古民家は現在、若者を含めて非常に人気が高まっており、リノベーションを実施して住まいだけでなくビジネスや地域活性等、さまざまな目的で活用され現在も注目されています。
そこで今回の記事では、古民家を活用した事例や活用する際の注意したいポイント等について解説してまいります。
どうぞ最後までご覧いただき参考にしていただければと思います。
古民家の活用事例
古民家ならではの魅力を活かしさまざまな形で再生されています。
<宿泊施設>
古民家をリノベーションし、観光に訪れた旅行者に向けたゲストハウスや民宿などの宿泊施設として活用されている事例は非常に多くあります。
古民家は古い様式の木造の家屋。日本の歴史や文化を感じさせるため、特に外国人の観光客に高い人気があります。
また広い間取りの畳の部屋は、小さなお子様連れのご家族にも周りをあまり気にせずゆっくりと過ごすことが出来ると支持されています。
<飲食店>
古民家をカフェやレストランといった飲食店として活用される例も全国で多く見られます。
和風居酒屋やそば屋、ラーメン屋、天然酵母の手作りパン屋などは築年数の古い歴史のある古民家の建物と雰囲気がマッチし、新しくオープンしても何となく老舗の雰囲気を感じさせる効果も期待できます。
<ギャラリー>
古民家は落ち着いた雰囲気を提供できる空間であるため、伝統工芸品やアート等、芸術作品の展示スペースやギャラリーとしても重宝されます。
古民家自体が日本の伝統ある建築技術が使われた価値のある作品の一つでもあるのですが、その空間に展示された芸術作品の魅力をより引き出すことが出来るでしょう。
<交流スペース>
古民家はその地域の住民やそこに訪れた人の交流の場、いわゆるコミュニティスペースとして活用されることもあります。
人との繋がりを深めるためのイベントやワークショップ等が開催されたり、古民家再生に関連する勉強会が行われることもあります。
また、歴史のある古民家を解体せずに活用する取り組みは地域の魅力を外が発信する役割もあり、地域貢献にも繋がります。
<店舗>
古民家には人々の心を癒す効果もあり、美容院やマッサージ等、リラクゼーションを目的としたサービスの提供の場としても適しています。
他にも地元の特産品を販売するお土産屋さんや雑貨屋さんとしての活用もされています。
<子育て・教育の場>
古民家は全国に点在していますが、中でも地方の田舎や山間地にあることも多いため、地域の資源やその環境を活かしたさまざまな体験や学びの場としての活用も人気があります。
また、子どもたちが集まれる場、世代を超えた交流ができる場、子育てに関する相談に対応したり情報を掲載し発信する支援の場として空き家となった古民家の物件を改修し、事業を行う自治体や民間企業もあります。
赤ちゃんや小さなお子さん連れで気軽に利用できる施設というのは、子どもを持つことへの安心にもつながり少子高齢化を解決するためにも大切で必要な取り組みですよね。
古民家の活用は全国で推進されている
古民家の活用を推進する組織も存在しており、空き家となっている古民家が解体されず残されていくよう全国各地で活動しています。
住まいや商業施設として活用や提案、不動産ビジネスを営む人に向け考え方などの勉強会を開催していますので、是非一度サイトをご覧になってみてはいかがでしょうか。
概要は以下のリンクからご確認ください。
・全国古民家活用推進協会
・一般社団法人古民家活用推進協会
古民家を活用する前に確認するポイント
古民家の活用を考えている場合、後から気付いてトラブルになることを防ぐために事前にいくつか注意したいポイントを紹介します。
1.所有者について
空き家となっている古民家を購入し活用を進めようとする場合、所有者が明確であるかどうかを確認し許可を得ることが非常に重要です。
というのも、所有者が不明な空き家を利用すると適切な手続きを行わないと法的に問題が発生する可能性が高いためです。
個人間で契約することも可能ではありますが、トラブルを防ぐためにも専門家に相談し助言をもらいながら契約の交渉や必要な書類の作成をサポートしてもらって取引を進めることをおすすめします。
2.物件周辺の市場調査
古民家をビジネスとして活用する場合、市場調査を事前に行うことも重要です。
その地区やエリアで需要のある産業や競合の事業者などの状況をしっかりと調べてプランをたてましょう。
調査する方法としてはWebを使って効率良く情報を収集していきましょう。
3.地域住民とのコミュニケーション
古民家を活用してビジネスを行う場合、地域の人々から受け入れてもらうために事前にコミュニケーションを図っておくことも大切です。
地域のイベントや交流、ボランティア等に参加して関係を持ち信頼を築いておくと、ビジネスをスムーズさせる際に協力してもらえたり流れを進めやすくなるでしょう。
逆に排他的な雰囲気が強かったり、コミュニケーションが難しいと感じる場合はその地域で物件を購入することは再度検討する必要がありそうです
4.法の制限
古民家の場合、現在の建築基準法や都市計画法によって活用の方法が制限されることも少なくありません。
そのため、事前に考えている活用方法が可能であるかどうかを確認することが必要です。
また、周りに住宅がある場合は近隣トラブルにならないかどうか、過去の履歴なども調べておきましょう。
5.補助金
古民家再生には条件にあてはまればさまざまな補助金の制度を利用できる可能性があります。
耐震補強やバリアフリー化、事業再構築などを対象とした補助金の他、所得税の控除や固定資産税の減額などもあります。
制度は各自治体によっても異なりますので、窓口で必ず確認しましょう。
古民家の探し方
古民家の活用を考えているが、空き家となっている古民家を探す方法が分からないという方もいらっしゃるかと思います。
基本的には空き家バンクや古民家のリノベーションの情報を発信しているWebサイトを検索し、更新日に合わせて新たな情報を随時チェックすることです。
これらのサイトは空き家を売却したい人だけでなく、買いたい人、借りたい人も募集していることが多いため、古民家を探している方にもおすすめです。
全国の情報を閲覧できるため、遠方の地域の情報も収集できて時間や手間を抑えることが出来ます。
また、Webサイトには情報が載っていない物件を足で探すという方法もあります。
現地に足を運び探索することで、市場に出回る前の物件情報や実際の暮らしの様子等、ネットでは得られない情報を入手できる可能性があります。
まとめ
以上のように、古民家は目的に応じてさまざまな活用方法があり、そのまま解体してしまうのは非常に勿体ないと思います。
空き家問題も深刻となっていますから、空き家の活用を推進している事業者や地域と連携しながら新たなビジネスを広げるチャンスを掴んでみてはいかがでしょうか?