蔵造りの店舗の特徴と川越の街 - 古民家再生 丹保建設 富山県南砺市 金沢市

蔵造りの店舗の特徴と川越の街

蔵造りの店舗の特徴と川越の街

2024.03.01

蔵造りの建物は「土蔵造り」とも呼ばれ、昔ながらの町を歩くと今でも見かけることがあります。
真っ白な壁に墨色の瓦屋根と大きな鬼瓦を乗せ、重厚な観音開きの扉があるその佇まいは風格が漂い目を引きますよね。
蔵造りは今もなお活用されているものもあり、今回の記事ではその中でも特に店舗として使われている蔵造りの建物について解説してまいります。
どうぞ最後までご覧いただければと思います。

蔵造りの店舗の特徴

蔵というのは、もともと物を貯蔵、保存するための「倉庫」として建てられた建物で、特に江戸時代以降に盛んに建てられました。
蔵は漆喰が塗り込められており防火効果の高い建築物です。
当時、家や店舗は木造の建物がほとんどだったため火災に悩まされた商人たちが、商品や財産を守るために住居や店舗にも蔵と同じ工法を用いるようになり、それが蔵造り、土蔵造りと呼ばれるようになったのです。
蔵造りの店舗は「店蔵」と呼ばれ、通りに面した店舗を蔵造りにすることで類焼を防ぎ、家の敷地内への飛び火を防ぐ防火建築としての役割を担っていました。
店として利用する蔵造りは倉庫の蔵とは違い入口や窓の開口部を広げる必要があり、その分、耐火性能は劣ってしまいますが、漆喰の塗られた分厚い土壁によって湿度の調整が行われ高温多湿の日本の夏も涼しく湿度も低く感じられるようになっています。
蔵というと酒造りをする「酒蔵」も有名ですが、こちらも酒造りに重要な酵母や麹という気温や湿度が大きく影響する材料を扱うにあたり、調湿性の高い蔵造りの建物が適しているためです。

蔵造りの店舗が建ち並ぶ川越に行ってみよう

埼玉県屈指の観光スポットである川越は、蔵造りの街並みが有名です。
この川越も明治26年3月に1300戸以上、街の1/3が消失するという大きな火事が発生したことから、防火建築である蔵造りの店舗が建ち並んだという歴史があります。
約400メートルの通りにズラッと立ち並ぶ蔵造りは圧巻で、まるで江戸にタイムスリップしたような錯覚を起こすでしょう。
約400年前に建てられた「時の鐘」や”くらづくり最中”が人気の老舗和菓子屋「くらづくり本舗」、モダンな看板がお洒落な「ヘアーサロン銀巴里」、他にも輸入雑貨屋や韓国料理、チーズケーキ専門店、芋スイーツ専門店、撮影スタジオ等、バラエティー豊かなサービスを提供する店舗が並び、散歩をするだけで楽しめます。
アクセスは西武新宿線の本川越駅から徒歩10分で行けるため、蔵造りの店舗を体験したい方はぜひ川越に行ってみてはいかがでしょうか。
川越一番街商店街のページで100店舗以上ある商店街の店舗の情報が案内されていますので、お目当ての店舗がある場合には営業時間などを確認の上訪れることをおすすめします。