土壁を外壁に使うことは出来る?メリット・デメリットや塗装のポイントを紹介 - 古民家再生 丹保建設 富山県南砺市 金沢市

土壁を外壁に使うことは出来る?メリット・デメリットや塗装のポイントを紹介

土壁を外壁に使うことは出来る?メリット・デメリットや塗装のポイントを紹介

2023.12.06

土壁は日本で昔から用いられてきた塗装の方法の一つで、今でも古い住宅や店舗等の建築物で使用されているのを目にすることがあります。
最近はレトロブームもあり、新築であってもあえて古民家のように土壁にしたいと相談される方も増えてきています。
そこで今回の記事では、主に外壁において土壁の塗装を行う際の特徴やメリット、デメリット、塗装のポイントについて解説します。
どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

土壁を外壁に塗装するメリット

土壁とは土に砂や藁を混ぜ、水で練って塗り固めた壁です。そんな土壁を外壁に塗装した場合のメリットとしては、主に以下のことがあげられます。
・調湿機能がある
土壁は湿度を調節する機能があり、湿度が高い時は水分を吸収し低い時は放出してくれます。
そのためカビや結露の発生を防ぐ効果が期待できます。
・断熱性がある
土壁は断熱効果もあり、熱や冷気を逃がしにくいという性質があります。他の種類の壁と比べて、暖房や冷房の効率を上げてくれるでしょう。
・燃えにくい
土は燃えにくいため、土壁はその性質を利用して防火機能の高い壁として活用されてきました。
・人に優しい自然素材
土壁は自然素材であり、アレルギーやシックハウスの対策としてもおすすめです。また、家から出る料理や人の汗、ペット、タバコ等の臭いを脱臭してくれる効果も期待できます。

土壁を外壁に塗装するデメリット

土壁は上記のようにメリットも多くありますが、一方でいくつか考えられるデメリットも紹介します。
・ひび割れが起きやすい
土壁はひび割れが起こりやすく、地震や物をぶつけてしまうことでひびが入ったり崩れ落ちてしまう可能性もあります。
・施工に高い技術が必要
土壁の塗装は非常に難しいため、職人の腕によって仕上がりの見た目や質感が大きく異なります。希望のデザインに仕上げるためには依頼先を慎重に選ばなければなりません。
・完成まで時間がかかる
土壁の塗装は塗って乾燥させる工程を何度も繰り返す必要があります。そのため、施工の期間が必然的に長くかかってしまいます。

土壁を外壁に塗装するポイント

土壁というとそもそも外壁ではなく内壁として使われる方が多いです。
というのも、素材が土であるため強度に対して問題があり、外壁に使った場合は雨などで流れてしまう危険があるため、土壁のメリットを活かすために外壁よりも内装として使われることが多いのです。
しかし、モルタルなどで下地を塗り、更に撥水材を混ぜたものを仕上げとして塗ることで土壁の強度を高め、外壁として施工することが可能となります。
また、土壁は色を変えることも可能です。塗料を使用することで太陽光から保護する力も強まるため、希望の色を選ぶとともに耐久性を向上させましょう。

土壁の補修

土壁は先述したようにひび割れなどを起こしやすいため、お客様が安心して快適に土壁の家で暮らすためには定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
劣化が見られる場合には一般的に上から塗り重ねる方法がとられますが、土壁は太陽光などが原因で退色や質感の変化が起こるため、いくら高い技術力を持った左官が同じ材料を使って補修の対応をしても、塗り重ねた箇所とそうではない箇所に違いが出てしまいます。
そのため、補修の際は全面的に重ね塗りする方が良いでしょう。
漆喰や珪藻土、ペンキ等で上塗りして補修したり、外壁ではなく室内であれば土壁風のクロスに変更することも可能です。

土壁の費用

土壁はその施工の難しさや大変さから、いくつかある塗装材の中でもコストが高い部類に入ります。
おおよそ1平方メートルあたり、約2万円~2万5千円が相場で、更に足場の費用が追加されます。メンテナンスの場合は1平方メートルあたり約5,000円前後が相場です。
依頼する会社によって異なりますので、正確な費用はいくつかの会社に見積もりを出してもらいご確認下さい。