古民家でパン屋を開く！その意外なメリットとは？

古民家とパン屋という意外な組み合わせ

古民家は2023年現在、リノベーションによりさまざま形で再生、活用されています。
古民家再生で営業しているものと言えば皆さんは何を思い浮かべますか？
ホテル、ゲストハウス、蕎麦屋、カフェ等をイメージされる方が多いのではないでしょうか。
そんな中、意外な組み合わせで成功されている事例が「古民家とパン屋」です。
古民家というと古い伝統的な日本家屋であり、現代の建築物とは違うタイムスリップしたかのような外観が目を引きます。
一方でパンというと完全に西洋の文化であり、古民家の中で最新のパンが並んでいる姿はあまり想像が出来ません。
また、建物の中に入ると古い木の香りを想像する古民家ですが、古民家のパン屋さんの場合は店内に一歩足を踏み入れると焼きたてのパンの香りが立ち上っている（店の外にまでバターの良い香りがしている）のですから、何とも不思議な感覚に陥ります。
しかし、最近街を歩いていて古民家を改装して営業しているパン屋さんをいくつか見かけるようになり、この不思議な組み合わせが受けている理由が知りたくなりました。

日本人はパンが好き？！

全国農業協同組合中央会が2014年に行った調査によると、日本で暮らしている人の約50％が朝食にパンを食べると回答しています。
年代で見ると意外にも若い人より高齢者の方がその手軽さからパンを選んでいるとのこと。
パン食はお米の国である日本でも当たり前に根付いていることが分かりますね。
また、高級食パンがブームになったり海外の有名なパン屋が日本に上陸したりと、パン屋に行列が出来るという風景も不思議ではなくなりました。
一方で、昔からのパン職人の高齢化や有名店との競合などにより、閉店や廃業となってしまうパン屋も増えています。この傾向は特に地方で見られ、パンの人気に反してパン屋が少ないという問題があります。
相反する状況ではありますが、実は古民家を活用したパン屋はこれらの状況を活かし、解決するために非常に良い選択になるようです。

古民家をパン屋として再生するメリット

パン屋は販売する商品を店頭のショーウィンドーに並べ、レジが打てるだけのスペースがあればオープンすることが可能です。
パンは家や職場などに持ち帰ってから食べるお客様が多いため、イートインやカフェのスペースを設けなくても必要最低限の広さがあれば問題なく、これは他の飲食店ではなかなか出来ません。
パン屋であれば、例えば古民家を住居兼店舗として活用することも十分可能なのです。
また、パン屋の特徴としてお客さんが「地元の人」であることが多く、訪れる人にとってアクセスしやすい「近所」であることの重要度が高いということがあげられます。
古民家のある場所は住宅街であるケースが多いため、無理に集客の範囲を広げずに済むこと、そして古民家を改装しているということで近くのお客様に来てもらいやすくなるというメリットがあります。
温かみや隠れ家のような雰囲気を感じられる古民家は親しみを持ってもらいやすく、更に先述した通りパンは年齢や性別を問わず好きな人が多い食べ物であるため、小さなお子様のいるファミリーからお年寄りまで幅広い層をターゲットにすることが出来るでしょう。
パンのほかにパンに合うコーヒーや自家製の総菜、スイーツ等を提供するのもおすすめです。

古民家でパン屋を成功させるポイント

古民家であることだけでも注目を集めることが出来ますが、更に外観や内装の様子、商品であるパンやスイーツの写真や記事、売り切れなどの情報をFacebookやX（旧ツイッター）、Instagram、Line等のSNSにアップして紹介することもおすすめです。
古民家ファンというのは意外と多くおり、全国の古民家の情報を検索しチェックしている方もいらっしゃるため中にはパンよりも建物を見るために訪れる人もいるんです。
また、店名や住所、TEL、営業時間や定休日、駐車場の有無、支払方法等の情報もSNSで案内することが簡単に出来るため、幅広いエリアに向けてシェアすることが可能です。SNSのアカウントを作ってぜひ活用していきましょう。
そのほか、パンやグルメに関連するポータルサイトに登録してランキングに表示されると、より多くの人に知ってもらうことが可能です。

まとめ

以上のように、古民家を活用してパン屋として営業している店が増えている要因として、狭くても営業できることや地元を中心とした営業のスタイルが古民家の立地と合うこと等が考えられ、古民家とパン屋という組み合わせの意外性やギャップから人々の注目も集めやすいでしょう。
ぜひ訪れる人が楽しくなるようなパン屋を古民家で営んでみませんか？
この他、本サイトでは古民家再生に関連した記事を紹介しています。ぜひ合わせてご覧下さい。