ボロボロの状態の古民家再生にかかる費用相場は?後悔しない物件の選び方も解説
ボロボロの状態の古民家再生にかかる費用相場は?後悔しない物件の選び方も解説
2024.06.12
今、田舎の古民家を安く購入しリノベーションして住居や店舗、ビジネスの場として活用する所謂「古民家再生」の人気が高まっています。
しかし築年数が古すぎたりボロボロの状態の古民家を購入したら思っていた以上にリノベーション費用がかかってしまい、新築で家を建てるのと変わらない、あるいはそれ以上の費用がかかったというケースがあったり、リノベーションしたものの元の状態が悪すぎて生活する上でさまざまな不具合があったり、暮らしにくさを感じ後悔しているという声もあります。
そこで今回の記事では、ボロボロの古民家を買ってしまった場合の後悔ポイントや古民家再生に必要な費用相場について解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、古民家購入の際の参考にしていただければと思います。
ボロボロの古民家を購入するとどうなる?
古民家再生を目的として物件を購入したもののコンディションがボロボロすぎる場合、再生させることは可能なのでしょうか?
ボロボロの状態の古民家再生には、おそらく想定している以上の費用がかかってしまうことが多いです。
状態の悪い古民家というのは基礎の部分もボロボロで床下がシロアリに食われていたり、天井のあちこちで雨漏りをしていたり、水回りの配管や壁もボロボロで耐震性も断熱性ももちろんありません。
そのまま活かせるような箇所や建具がないとフルリノベーションすることになり、本来は新築よりも予算を抑えるために古民家を購入したのに最終的に新築と変わらなかった、というケースが少なくないのです。
もちろん、ボロボロではあっても予算の関係で妥協しながらリフォームの範囲を限定し、費用を抑えることは可能ですが、住宅として利用する場合は特に快適に暮らせる設備や構造にしないと、住み続けることが難しくなってしまうでしょう。
また、日本の古い伝統的な物件を求めて古民家を選んだ方にとっては、せっかくの古民家の良さをほとんど残すことができず古民家再生に失敗してしまった、ということもあります。
古民家再生の費用相場
古民家のリフォーム、リノベーションの費用相場は1,000万円~2,500万円といった事例が多いです。
耐震補強や断熱性の向上のほか、水回りの配管や設備の工事も必要なので、一般的な現代の中古住宅のリノベーションにかかる費用よりも高くなる傾向にあります。
元の状態が悪ければ悪いほど必要な工事や範囲は大きくなり、それと比例して金額も上がり、更に家に対するこだわりが強かったり、選ぶ建材、設備によっては5,000万円近くかかるケースもあります。
少しでも抑えたい場合は、作業は大変ですがリフォーム会社や工務店に相談しながらDIYを取り入れる方法もあります。
古民家再生で使える優遇制度
古民家のリフォームには補助金や減税といった優遇制度が適用されることがあります。
以下で紹介する制度の条件に当てはまればぜひ活用しましょう。
自治体の補助金
古民家で特定のリフォームを行った場合、自治体から補助金をもらえる場合があります。
例えば多くの自治体で設けているのが耐震補強に対する補助金です。
金額は自治体によって異なりますが、中には100万円以上受け取れるところもありますので、リフォームを行う前に必ず確認しましょう。
所得税の減税
耐震、バリアフリー、省エネ、同居対応、長期優良認定のいずれかに当てはまるリフォームを行った場合、所得税額が控除される制度があります。
自己資金によるリフォームを行った際、その年から控除を受けられますが、実際にかかった工事費用ではなく国土交通省が定めた標準的な工事費用の額が基準となるので注意しましょう。
対象工事によって要件や限度額、控除率は異なります。
また、住宅ローン減税というのもあり、リフォームの際に住宅ローン(またはリフォームローン)を組んだ場合に利用することができます。
固定資産税の減税
古民家のリフォームによって土地や家屋にかかる固定資産税を減税できるケースもあります。
こちらも耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化の種類のリフォームを行った場合、耐震では固定資産税額の2分の1が、それ以外は3分の1が軽減されます。
工事完了後3ヶ月以内に申告しなくてはいけないため、忘れないよう注意しましょう。減税期間は1年間です。
その他の減税
上記以外にも、贈与税や登録免許税、不動産取得税といった税に対しても要件を満たすことで適用される減税措置があります。
それぞれ手続きには都道府県や市区町村への申請が必要となりますので、必要な書類などを確認し準備しておきましょう。
古民家再生で後悔しない物件の選び方
古民家再生を成功させるためには出来るだけ古民家の骨組みや素材を活かしてリノベーションを行うことです。
それを実現させるためにはどんな物件を選ぶのかが重要でしょう。
その古民家でどんな暮らしをしたいのか、どんな使い方をしたいのか、何を優先したいか等、具体的にイメージし、古民家の大きさや立地、周辺の環境をチェックします。
そしてボロボロの状態の物件は何度もお伝えしたようにたくさんの改修が必要となり、ほとんど新築住宅のような仕上がりになってしまいます。
特に柱や梁を変えてしまうと古民家の雰囲気や経年による趣をなくしてしまうため、せめてその部分だけでも残せるような状態の物件を選ぶことをおすすめします。
柱や梁を叩いて空洞音がしないこと、木材を触って崩れてこないこと、虫食いの跡がないことがチェックする時のポイント。
また、素人が見て「大丈夫だろう」と思っても、目には見えない部分がどんな状態になっているかわかりません。必ず専門家に調査してもらい、正確な状態を見てもらうことも大切です。
まとめ
ボロボロの状態の古民家を購入してしまうと、リフォーム費用が高額になることはもちろん、せっかくの古民家の良さを活かすことができず、古民家再生はできても「古民家に住む」という希望を叶えることができなくなってしまうかも知れません。
後悔しないためにも、古民家の物件選びに迷った時には本ブログや信頼できる人、専門家に相談し慎重に選ぶようにしましょう。
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