マイホームは新築とリノベーションどっちが良いの?それぞれの違いやメリット・デメリットを解説
マイホームは新築とリノベーションどっちが良いの?それぞれの違いやメリット・デメリットを解説
2024.05.13
「憧れのマイホームを手に入れたい。」
そんな時に多くの人が悩み、迷ってしまうのが新築にするか古い中古住宅を購入してリノベーション・リフォームをするか、一戸建てにするかマンションにするか・・・
といったことでしょう。
以前は新築の戸建や新築マンションが人気で、予算を抑えたい場合に仕方なく中古の戸建てまたは中古マンションを選ぶ、というケースが多かったのですが、最近はリノベーションという選択肢が一般的になり、インテリアを取り扱う有名な会社が中古物件のリノベーション事業に参入したりとむしろ新築よりもリノベ物件の人気が高く活発に動いている傾向にあります。
とはいえ家の購入は人生の中で大きな買い物になりますので、簡単には決められませんよね。
そこで今回の記事では、リノベーションと新築の違いをさまざまな項目ごとに説明し、それぞれのメリット・デメリットについても解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、どっちが自分たちの理想やライフスタイルに合っているのか把握するための参考にしていただければと思います。
リノベーションと新築の違い
リノベーションと新築にはさまざまな違いが見られます。その中でも重要な判断の要素となる主な違いについて、以下に紹介していきましょう。
価格の違い
リノベーションと新築の異なる点としてまず挙げられるのは物件の価格や建築にかかる費用でしょう。
住宅金融支援機構が実施した2022年度 フラット35利用者調査
(https://www.jhf.go.jp/files/400366726.pdf)
によると、それぞれの平均価格は土地付きの注文住宅で4,694万円、注文住宅3,717万円、中古戸建2,704万円となっています。
つまり、新築の注文住宅では土地を保有していないと中古戸建と比べ平均して約2,000万円も高いということになります。
中古戸建は安く買うことができますが、その後どの程度のリノベーション工事を行うかによって総額が変わってきます。
家族みんなが使いやすく快適な暮らしを送れるようキッチンやトイレ、洗面所、浴室など水まわりの設備の交換や、和室から洋室に変更する、収納を増やすなどの簡単な改修であれば200~300万円で完了することも可能ですが、築年数が古く現在の耐震基準を満たしていなかったり状態が悪く問題があると耐震や断熱の補強工事等フルリノベーションが必要となり、1,000万円前後かかるケースもあるため、それを踏まえて物件選びを行うことが重要です。
工期の違い
工期については中古住宅を購入しフルリノベーションを行う場合、新築と比較して大きな差はありません。
構造によっても異なり、標準的な40坪程度の住宅と仮定すると新築の木造2階建ての住宅で3~4ヶ月、RC造では5~6ヶ月、スケルトンから行われる大規模なリノベーションの場合は3~5ヶ月程度が目安となります。
ここに地盤の改良や外構の工事等が追加で発生するとその分の工期が延びます。
税金の違い
リノベーションと新築は税金面、特に固定資産税でも大きな違いがあります。
固定資産税の計算は、「固定資産税評価額」に1.4%の税率が課され、建物は建築費用の70%、土地は路線価から算出されます。
新築の一戸建ては建築してから3年間税額が1/2になる減税措置がなされ、長期優良住宅においてはその期間が5年間に引き延ばされます。
これは新築で建てた以降3年ごとに再評価されるため、木造の戸建てであれば大体20年たつと下限の20%まで下落します。
一方でリノベーションを行うことにより建物の価値が上がると評価額も上がることになり、元々の状態よりも評価額が高くなるケースもあります。
とはいえ構造を大きく変えることがない限りは新築以上になることはほとんどなく、評価額は基本的にほぼ変わりません。
また、省エネやバリアフリー化といった内容のリノベーションは固定資産税の減額措置の条件となります。
新築のメリット・デメリット
次に、新築とリノベーションのメリット・デメリットをそれぞれ紹介していきます。
メリット
新築で家を建てる場合、全体のデザインや間取り、最新の設備などすべて自由に設計できる点が大きなメリットです。
防火性、耐震性等についても高い充実した性能の家を建てることが出来ます。
また、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で10年という長い期間保証が義務付けられているため、どのハウスメーカーで家を建てた場合でも期間内に基礎部分や雨漏れが発見された際は修理してもらうことが可能です。
また、中古の物件と比べると新しい物件は資産価値を維持できる期間が長く、将来もし賃貸に出したり売却することになっても売れやすかったり、財産・資産として子どもに相続したい場合にもおすすめです。
リノベーションを行ったとしても基礎の部分は劣化していくため、丁寧に管理を行えば新築で住み始めたほうがやはり長く住めるわけで、購入する際の住宅ローンの金利が安いという点も新築の魅力です。
デメリット
一方で新築にはデメリットもあります。
例えばコストの高さ。建売や中古と比べてどうしてもかかるお金が高くなってしまう点はデメリットと言えます。
また、建物だけでなく立地や広い土地を購入する場合はかなり高額になってしまいます。購入費用を抑える場合は基本的なプランを固定している注文住宅から選択するようにしましょう。
他にも一から建てるわけですから工期が長くなることも注意が必要です。
リノベーションのメリット・デメリット
次に、リノベーションで考えられるメリット、デメリットを見ていきましょう。
メリット
リノベーションの大きなメリットは新築と比べ費用が安いという点です。新築と同じ大きさの家を購入する場合、リノベーションの工事の費用を含めてもリノベーションの方が安くなる事が多いです。
また、希望の立地に住むことが実現しやすいということも魅力です。日本はそもそも国土が狭く、人気のエリアや便利な場所、立地の良い場所には既に住宅や店舗など何かしらの不動産が建っている可能性が高く、新築を建てる際に土地を探し良い場所を確保することは難しいのですが、既存の建物の中から選ぶ中古物件であればその手間をかけずに希望の条件を満たす土地を見つけやすいのです。
他にも、購入する前に物件の日当たりやその地域の習慣、ご近所の様子やトラブルの有無などを事前に調べることが出来るため、引越してくる際に少し安心感が得られるでしょう。
デメリット
リノベーションのデメリットとしては、やはり建物の経年による劣化や保証が少ない点に不安があります。
目に見えるところ以外の基礎の部分や柱、壁の中といった箇所はどれくらい劣化しているのか状況が分からないため、実際にリノベーションの工事を進める中で発覚したり気付かないまま施工が完成してしまうリスクもあります。
そして構造上この柱や梁、壁は壊せないといった制限があったり、デザインや間取りの自由度が低く、自分たちのイメージ通りに設計できる範囲が制限される場合があることも好みに合わせたり住まいにこだわりを持ちたい人にとってはデメリットとなります。
リノベーションと新築、それぞれどんな人に向いているの?
以上のように、リノベーションと新築、どちらの方法もそれぞれにメリット、デメリットがありますが、もちろん全員に対して同様に良い、悪い影響があるわけではなく、それぞれの状況によって異なります。どちらが優れているということも言えません。
そこで自分たちはどちらが適しているのかを検討する材料として、それぞれどんな人に向いているのか、その特徴を紹介します。ぜひチェックしてみてください。
家づくりにこだわりがあり保証が欲しい人は新築がおすすめ!
新築は家を自由に設計できることが大きなメリットですので、ライフスタイルに合わせたり理想のデザインの家や空間づくりを行いたい人におすすめです。
また、新築は総額は高額になりがちですが、上記で説明した通り新築は保証も充実していますしローンの金利も安くなるため、そのような安心感を重視している人にも向いています。
低いコストで家を手に入れたい人にはリノベーションがおすすめ!
一方でリノベーションがおすすめの人の特徴はとにかく費用や時間、手間などのコストを少なく家を購入したい人におすすめです。
新築と比べると保証は少ないですが、耐震性の強化や壁や窓、玄関などの断熱性の向上といった対象となる改修工事に対し補助金を出すリフォーム支援の制度を活用することで更に低い資金でリノベーション工事を行うことが可能となります。
また、大きな変更はできなくても例えば壁の素材や内装にこだわることは出来ますので、リフォーム業者と相談しながらおしゃれなスタイルを十分実現することは可能です。
まとめ
人生の中で最も大きな買い物となる家の購入は気軽にできるものではありませんし、絶対に失敗したくないですよね。
今回解説したリノベーションと新築の違いやメリット、デメリットのポイントを理解することで対策することが出来ますので、住んでから後悔するということを防ぐことが出来るでしょう。
複数の物件やモデルハウスを見学したり、リノベーションする場合は複数の施工会社から見積もりをもらい何にいくらかかるのか相場などと比較したり、ホームページや会社の資料とは別に過去の事例や実績、実例の写真を確認して理想の家づくりをしてもらえそうかよく検討することが重要です。
当コラムでは他にも古民家再生やリノベーションに関連した情報を発信しております。
ぜひ合わせてご覧くださいませ。