空き家をリノベーションしてカフェをオープン!必要な手続きやメニューの決め方はどうする?
空き家をリノベーションしてカフェをオープン!必要な手続きやメニューの決め方はどうする?
2024.05.08
築年数の古い空き家や倉庫をリノベーションしたカフェが注目を集めています。
長い年月をかけて変化した木材や部材の色が味となり、古い建物ならではのレトロな雰囲気や趣といった非日常を感じられる空間は、ゆったりとした落ち着きが求められるカフェと相性が良いんです。
そこで今回の記事では「自分もそんなオリジナルのカフェを作ってみたい」と思われているリノベーション初心者の方に向け、リノベーションしたカフェの特徴や開業する際に必要なこと、運営に重要なメニューや営業時間の決め方について解説します。
ぜひ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。
リノベーションカフェの特徴
日本はカフェ文化が根付いている国で、2024年現在も「喫茶店」から「cafe」まで老若男女問わず多くの人に愛されています。
古くはジャズ喫茶、演劇喫茶、そして最近ではブルックリンやオーストラリア、ハワイアンスタイルのカフェとさまざまな個性と特徴を持つカフェがあります。
メニューはもちろん内装やインテリアにもこだわりを持ったカフェが多く、カフェ巡りを趣味にするカフェ好きの方もたくさんいらっしゃいます。
そんな中、最近高い人気を集めているのが、古民家や倉庫をリノベーションして作られた「リノベーションカフェ」です。
日本の伝統的な建築美である古民家の持つ木の温かみには癒しの効果があり、また現代の住宅では見られなくなった太い柱や大きな梁、開放感のある高い天井や広い縁側といった古民家ならではの特徴は、高齢者の方は懐かしさを感じ、若い人には目新しく映り魅力を感じるでしょう。
最近のレトロブームの後押しや全国で社会問題となっている空き家の増加の解消のために空き家のリノベーションに補助金制度を設置している自治体が多いことから、更にこのスタイルのカフェは増えている現状です。
地方移住をしてカフェをオープンさせた人の中には一軒家をリノベーションし住居兼カフェとして同じ建物の中で暮らしながら営業している店舗もよく見られます。
また、無骨でおしゃれな工業的なデザインで特に男性からの人気が高いのはガレージを改装したカフェです。
屋根裏の構造がむき出しとなった鉄骨造りの建物は、まるで隠れ家や秘密基地に来たようなワクワクした気持ちになれますよね。
ガレージは床面積が広く天井までの空間も広いため、家具やインテリアのレイアウトも一般的な物件と比較して自由度が高いといった特徴もあります。
リノベーションカフェの開業に必要なこと
空き家をリノベーションしてカフェとして活用する場合、何から始めたら良いのでしょうか?
主な作業を流れに沿って以下、紹介します。
1.コンセプトとターゲットを決める
カフェに限らず新たにビジネスを始める際は事前に必ず必要となる作業です。
出来るだけ詳細にターゲットを定め、その人が訪れたいと思うカフェはどんなカフェなのか?コンセプトやテーマを明確にします。
ここをしっかり定めることで店で提供する商品やサービス、外観や内装等をこの後決めやすくなりますし、ブレずに経営していく上での指針にもなります。
内装デザインはコンセプトに合わせ壁紙やテーブル、観葉植物等を探しましょう。
また、席や窓から見える眺めにもこだわったり、雑貨などをDIYして味わいを出すのも良いでしょう。
また、近くに観光スポットがあったり海外の旅行者の多い場所なら、昔ながらの「和風」の要素を活かした素敵な内装デザインや丁寧な接客で日本を楽しむ空間を作ることもおすすめです。
2.資格の取得
リノベーションする物件を見つけたら、次は必要な資格についてです。
カフェを開業する際は調理師、食品衛生責任者、栄養士、製菓衛生士の内のいずれかの資格を取得することが必要となります。
個人経営の場合は店長やオーナーが前もって取得しておくことをおすすめします。
そうでない場合は資格取得者のスタッフを採用しなければならないため、いずれにしても早めに準備しておくことが必要でしょう。
3.リノベーション業者を探す
はじめに決めたコンセプトを形にしてくれる施工会社を選びます。
リノベーションとひと言で言っても、建物全体をリノベーションするフルリノベーションから部分的なリノベーションまでその内容はさまざま。
どんなお店にしたいのかという希望だけでなく、予算の範囲内におさまるかといった点も重要です。
リノベーション費用を抑えたい場合は出来るだけ元の状態を活かし、リノベーションする箇所を少なくする必要がありますが、お客様に店内で快適に過ごしていただくためにはキッチン、トイレ、洗面等の水回りの設備は最新のものに変更し、断熱や耐熱性を補強する工事も必要でしょう。
4.申請手続き
まずは管轄の保健所に行きカフェを営業する旨の相談をしましょう。必要な書類の指示があるので揃えて提出し、必要な検査を受けます。
問題がなければ営業許可証が発行されます。
5.スタッフの採用、仕入れ業者の選定
リノベーション工事を実施している間に、必要に応じて求人募集をかけてスタッフを確保したり、仕入れ業者の選定を行いましょう。
また、SNS等を利用してリノベーション途中の写真を投稿したりカフェに関する情報の発信を始めたり家具や調度品の用意も始めます。
6.開業!
リノベーション工事が完了し、営業許可証やインテリア等の準備も完了したらいよいよ開業です!
リノベーションカフェのメニューの決め方
カフェで重要なメニューですが、どのように決めれば良いのか迷いますよね。
そこでメニューを決める時の考え方を紹介しましょう。
メニューは「定番メニュー」「看板メニュー」「利益率が高いメニュー」の3つの構成で考えます。
まずカフェの定番メニューと言えばコーヒーとケーキ等のスイーツ、パンやサンドイッチ、ナポリタン等の軽食でしょう。
看板メニューについてはまさに店の売りとなるメニューでオリジナリティのあるコンセプトに沿ったものを作りましょう。
自家製のスイーツやオリジナルの焙煎コーヒーもオススメです。限定で季節に合った食材を使ってアレンジできるメニューもあるとリピーターの方も楽しめるでしょう。
最後に利益率が高いメニューは出来るだけ原価を安く抑えられるもの、日持ちするものを指し、例えばコーヒーのお供として販売するクッキー等が当てはまります。
カフェの中にはあえてドリンクのみで食事の提供をしていないお店もありますが、実は通常メニューの存在は集客する上で重要で、カフェのことを知らない新規のお客様にとっては通常メニューがあることで安心して注文することが出来ますし、通常メニューに満足することでリピーターとなる可能性が高まります。
また、地域の特産品を使ったメニューがあると地元の人だけでなく観光客にも喜ばれるでしょう。
周辺に観光できるエリアがあれば、街を歩きながら食べられるようなテイクアウトメニューを用意しているカフェもあります。
リノベーションカフェの営業時間、定休日の決め方
実際にカフェを開業する際に悩みやすいのが営業時間と定休日をどうするかということです。
お客様の集客や売上に直結する問題なので慎重に検討しなくてはなりません。
一般的に飲食店は午前11時から午後2時頃のランチタイムと午後5時から午後8時頃までのディナータイムに人が集まりやすいと言われています。
しかしカフェの場合、この時間帯以外にも食事の後に立ち寄る人が多かったり、午後3時前後の休憩として利用する人も多くいます。
例えばオフィス街であれば平日のランチタイムや仕事後の夕方から夜にかけて集客しやすいため、ランチメニューや夜のアルコールをメニューに加えます。
逆に土日は人が少なくなるため、営業時間を短くしたり定休日にあてると良いでしょう。
このようにお店のあるエリアによってどの時間帯にどのような属性のお客様が多いのかを見極めます。
まとめ
以上のように、空き家や空き倉庫をリノベーションしてカフェを開業する人が増えている今、しっかりと準備をしコンセプトに沿った店づくりをすることで競合との差別化を図ることが可能です。
また、地域性に合わせてメニューや営業時間を決めることも集客を考える上で非常に重要なので、物件を購入する前にしっかりとリサーチしましょう。
本サイトでは古民家再生やリノベーションに関する情報を発信しておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。